過労死を防ぎ生産性を上げる方法-心理的安全性

こんにちは。代表の渕脇です。

日本は、労働人口がどんどん減ってきています。
多くの企業が人手不足に悩み、人材を確保することが困難になりつつあります。
このような状況では、労働者を大切に扱わない企業は、早々に立ち行かなくなる可能性があります。労働人口が潤沢だった高度経済成長期の感覚では、行き詰ってしまうことは目に見えています。

これからの時代は、労働者を大切に扱い、過労死を防ぐとともに、生産性を上げていく必要があります。この二つを同時に実現する考え方が、「心理的安全性」です。

心理的安全性は、ハーバード大学教授のエイミー・C・エドモンドソンが、1999年に提唱した概念でです。

その後、Google社が、高いパフォーマンスを発揮している社内のチームについて調査をした結果、この「心理的安全性」がそのパフォーマンスに影響しているという結果を発表し、一躍注目されるようになりました。

心理的安全性の利点

エドモンドソン教授は、心的安全性を以下のように定義しました。

チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと

これは、チームの目標達成の為であれば、誰かの意見に反対したり、違和感があれば素直に表現したり、提案をしたり、失敗を共有したりすることを、安心して行うことができるということです。

これは、自分の弱点をさらけ出しても、反対意見を表明しても、その行為によって罰せられたり、叱責されたり、評価が下がったりすることが無いということが、「メンバー共通の信念」になること。

この空気によって、メンバーの知恵を引き出し集約することが可能になります。

心理的安全性が無い場合

逆に、「心理的安全性が無い」場合では、反対意見も違和感の表明もなく、失敗をした場合はごまかしや隠ぺいが行われるかもしれません。
このような状態では、チームの持っている潜在的な力を引き出すことは不可能ですし、チームメンバーの成長を促すことも難しいでしょう。

また、パワハラやいじめが起こる可能性もあり、メンバーが精神的な不調を抱える原因になることもあります。
メンバーが休職したり、退職する可能性も高くなります。

このような状態のチーム(企業)が、良い成果を出すということはありません。

心理的安全性が必須の時代が来る

人口減少が続くうえで、経済が停滞している日本において、企業が良いパフォーマンスを残すためには、「心理的安全性」が必須となります。

これは、単に、過労死予防ということだけでは収まりません。
良い業績を上げ続けるためには、必要条件となると考えられます。

心理的安全性とはどういうものなのかを学ぶには、石井遼介著 「心理的安全性のつくりかた」を読んでみることをお勧めします。
とても分かりやすく読みやすい本です。

まとめ

過労死を防ぐことは、単に、休職者や退職者を減らすだけではなく、企業全体の生産性を高めます。貴重な人材を生かすために、この問題には積極的に取り組む必要があります。