【読書】【エッセンシャル版】マネジメント-ピーター・ドラッカー

こんにちは。
代表の渕脇です。

ビジネスを行うものは、必ず読んでおいたほうが良い本ってありますよね。
今日紹介する本も、そんな一冊だと思います。

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この本は、やはり読まなければならないと思い、ずいぶん前に購入したのですが、一見、難しそうに思えたので、長い間、私の本棚に積読本として眠っていました。

これを読まずして、組織は語れないし、組織を率いる人たちの支援はできないと考えたからです。

難しいと思い込んでいて、長い間読まずにいた本書ですが、読んでみて驚きました。
なようがとても面白いし、わかりやすいのです。
そして、本質をついていると感じる。
納得がいくのです。

この本の冒頭部分から、いきなり、なるほどと思わされました。

組織の存在理由

この本の冒頭部分に、こんな記述があります。

企業をはじめとするあらゆる組織が社会の機関である。組織が存在するのは組織自体のためではない。自らの機能を果たすことによって、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。組織は、目的ではなく手段である。したがって問題は、「その組織は何か」ではない。「その組織は何をなすべきか。機能は何か」である。

言われてみれば当たり前のことなのですが、果たして、世の中に存在する多くの組織が、その組織を維持させること、存在させることが目的になっているではないかと思いました。

要するに、手段の目的化が起こっているのではないかと思うのです。

本来、組織というのは、ある目的があって、その目的を達成するために結成されるものです。
一人の人間では達成できない何らかの目的があって、その目的を達成するために人々が集まってきて組織を作るわけです。

言われてみれば当たり前のことなのですが、一度組織を作ってしまうと、それを維持することや拡大することが目的化してしまう。
それは、健全な組織の在り方とは違うんだ、ということを、ドラッカーは冒頭の部分で述べています。

「手段の目的化」が起こると、いろいろと不都合なことが起こるのが世の常です。
こういう場合には、「本来の目的は何か」ということを忘れないように常に意識しておくことが必要になります。
それを繰り返し繰り返し、忘れないように思い出す仕組みを作ることが大切なのです。

いきなり冒頭から、ガツンとやられました。
この問題は、本質をついているのではないでしょうか。

多くの組織が、本来の目的を忘れ、組織を維持することに汲々としている。
世の中が、そんな風に見えるようになりました。

マネジメントの三つの役割

続いて、マネジメントの役割について次のように書いています。

それら組織の中核の機関がマネジメントである。
〈中略〉
マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献させるうえで三つの役割がある。それらの三つの役割は、異質ではあるが同じように重要である。
①自らの組織に特有の使命をはたす。マネジメントは、組織に特有の使命、すなわちそれぞれの目的を果たすために存在する。
②仕事を通じて働く人たちを生かす。現代社会においては、組織こそ、一人ひとりの人間にとって、生計の資(かて)、社会的な地位、コミュニティとの絆を手にし、自己実現を図る手段である。当然、働く人を生かすことが重要な意味を持つ。
③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する。マネジメントには、自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献する役割がある。

組織というのは、社会が抱える問題を解決することを目的に結成された集団であるから、社会貢献がその存在意義ということになります。

そして、その目的を果たすこと、そこで働く人たちを生かすこと
それを実現することが、マネジメントの役割であると述べています。

ここについても、まったくもってその通りだと思いますし、同時に、こんなことを考えていない経営者も多いのではないかと思います。

働く人たちを幸せにしたい

私が、これから経営者やマネージャーの心理的な支援をしたいと思ったのは、とにかく、働く人たちを幸せにしたいと考えたからです。

これまで、整体師として、心理カウンセラーとして、心身の健康を損なってしまった人たちをたくさん見てきました。
どうしてそんな状態に陥ったのか、もちろんその原因は様々なんだけれども、仕事が原因で、あるいは職場の人間関係が原因で、健康を損なってしまったという人は少なくありません。

そうなる前に何とかならないのか。
そう思わずにいられないのです。

働く人たちの健康を大切にする職場が増えることが、仕事を通じて心身を病んでしまう人を減らすことにつながるのではないか、そう強く思うのです。

マネジメントの役割の②に書いてありますが、やはり、マネジメントというのは、その組織を構成している人々を生かす、という役割があると思います。
いわゆる「人材を生かす」ということです。

人材を生かすことが、組織を生かすことになるわけですし、マネジメントの基本的な役割の一つであることは間違いはありません。

まとめ

改めて、ドラッカーの著書を読んでみました。
そこには沢山の気づきがありました。

組織とは何か、その目的とは何か、マネジメントとはどういうことなのか。
基本に立ち返ることの大切さを、この本を通じて再認識しました。

この本はとても学びの多い本です。
これからも、このブログを通して、マネジメントの基本について発信していこうと思います。

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